つむぎでは、夏休みや冬休みなどの長期休暇や、利用者様の様子を見て、集団遊びを行うことがあります。11月のある日のつむぎでは、「椅子取りゲーム」、「なんでもバスケット」、「ドーンじゃんけん」などのゲームをして、みんなで盛り上がりました。
集団遊びが終わり、一人の利用者様が、「ドーンじゃんけん」で使用したジョイントマットを見て、これらを組み合わせて何かを作りたいと言われました。そこから、ジョイントマットを使った「家づくり」が始まりました。
最初は、一人の利用者様だけで家づくりをされていました。最初から最後まで、一人だけで一人用の家を完成させました。そして、自分で作ったその家に“住んで”おられました。
すると、その様子を見ていた他の利用者様たちも、家づくりをしたくなったようで、もう一つの「家づくり」が始まりました。後から家づくりを始めた数名の利用者様たちは、みんなで大きな家を作っておられました。
大きな家を作った利用者様たちは、一人で家を作った利用者様の家にも興味を示して、相手の家に「お宅訪問」されていました。一人用の家の利用者様は、お宅訪問に来たお客様をこころよく迎え入れていました。
「ドーンじゃんけん」のために使用したジョイントマットから、「家づくり」のような遊びに発展するとは、指導員はまったく想定していませんでした。
自分の力で新しいものを作り出す発想力や、お互いの個性を認められる柔軟性を、大人になっても忘れずに持ち続けて欲しいなと思います。